北大フロンティア入試TypeⅠ第2次選考合格者、TypeⅡ最終合格者発表される
北大の入試方式の一つであるフロンティア入試の合格者が12月10日に発表された。令和7年度の募集人員、志願者数及び倍率は以下のようになっている。最も倍率が高かったのはTypeⅠでは理学部地球惑星科学科で4.0倍、TypeⅡでは工学部環境社会工学科で6.0倍だった。
( )内は女子で内数
↑ 上記の表左がTypeⅠ、右がTypeⅡ
フロンティア入試は受験生の能力や資質を学力だけでなく多面的に評価する入試制度で、TypeⅠとTypeⅡの二種類の方式がある。TypeⅠは調査書、コンピテンシー評価書と呼ばれる高校教員の多段階評価、自己推薦書、諸活動の記録等による第1次選考、課題論文と面接による第2次選考が行われ、第2次選考を通過した上で、1月に実施される大学入試共通テストで設定された得点であれば合格となる。理学部、医学部、歯学部、工学部、水産学部などの理系学部で実施されており、工学部の応用理工系学科は既卒1年まで、それ以外は現役生のみが対象だ。
一方でTypeⅡは令和4年度から始まった理学部と工学部で実施されている方式だ。理学部化学科と工学部機械知能工学科は現役生のみ、それ以外は既卒1年までが対象である。北大理系の前期試験は主に総合入試という形で実施されているため、学びたい学問のある学生が、2年次の学部移行の際にその機会を得られないことがある。そんな中で、特に数学や物理系の勉強を志す高校生への新たな門戸となっている。第1次選考の調査書、個人評価書、自己推薦書による書類審査、第2次選考の数学、物理または化学の適性試験および面接のみで合否が決まる。北大総合入試理系は共通テストに加え2次試験で数学、外国語、理科2科目が必須なので、共通テストが課されないこのTypeⅡの方式は、数学と物理または化学だけで勝負したいという高校生に合ったものと言えるだろう。
なお一般選抜では、令和7年度の共通テストから新たな科目として情報が加わるが、北大では前期日程及び後期日程の全学部で情報の配点はない。一方で、成績同点者がいる場合は2次試験の成績を重視するが、それでも同点の場合に限り共通テストの情報の得点を活用するとしている。