伝統の対面式が開催 北大応援団と樽商大應援團が相見える

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雨の札幌に応援団の勇ましい声が響き渡る。6日、第108回対小樽商科大学定期戦対面式(以下、対面式)が札幌市の大通公園で行われ、北海道大学応援団と小樽商科大学應援團がそれぞれ演舞を披露した(以下、小樽商科大学を「商大」と表記)。

堂々とした面持ちの本学応援団

対面式は本学と商大の間で運動部の定期戦が始まるのに先駆けて行われる行事で、100年以上の伝統を持つ。札幌・小樽で毎年交互に行われており、今年は札幌の大通公園が舞台となった。

今年の対面式では新たに「綱引き」が行われた。一般の観客も巻き込み、北大側と商大側に分かれて綱を引く。第1回目となった今回の綱引きは商大側の勝利。本学にはこれから開催される定期戦での挽回に期待したい。

勝利を収めた商大側

挑戦状交換ではボロ羽織を着る笹岡瑛人さん(法学部2年)が降りしきる雨の中声を張った。商大側からの「授業に出ろ」との声にも怯まず「下駄を履いた足が上がっていないぞ」と咆哮する。直前の練習で「商大は眼中にない」と冗談交じりに語った笹岡さん。長い髪を雨に濡らしながらも「(本学応援団初の女性団員である参謀には取材が相次いだ一方で)自分には取材が来なかったことや、檄文が面白くないと言われたことへの憤りを込めた」という檄文を札幌中に響かせんとばかりに読みあげ、観客から万雷の拍手を浴びた。

檄文を読みあげる笹岡さん

今回の対面式で参謀を務めた早坂知夏さん(医学部2年)は団旗を力強く振った。「とても重いため、練習にも苦労した」と話した団旗は雨を浴びてさらに重くなるが、それでも団旗を振る姿はたくましい。本番後には「後輩たちに背中を見せられたので来年は支える側に回りたい」と話し、北大応援団の誇りを胸に最後まで団旗を振りぬいた。

団旗礼を行う早坂さん

今年の対面式は札幌での開催だったため、恵迪寮に住む学生と共に札幌の町を練り歩いて大通公園に向かった北大応援団。会場には地域住民をはじめ両校の学生や卒業生も集結し、悪天候の中であったが大きな盛り上がりを見せた。雨の中の全力の演舞で、平成初期から使用していた和太鼓の鼓面は破れてしまったという。毎年新体制の応援団が挑んできた対面式。来年の対面式では次世代の北大応援団が商大應援團に相対する。ぜひ小樽へと足を運んでみてほしい。

(取材、撮影、執筆:安藤)