北大祭のお片付け~メインストリート編~
PM5:00
北大祭が終わりを告げ、学内の各所に設置されたスピーカーから、「本日は、第66回北大祭にお越しいただきありがとうございました。各団体のみなさま、17時で営業終了です。以上で北大祭終了いたしました。お越しいただきありがとうございました」と、しぶとく商品を売り続ける団体を牽制するようにアナウンスが流れる。
PM5:15
各団体が模擬店の装飾を外したり、使用した机や椅子を運び始める。早くもテントをたたみ始める団体もある。北12条の広場ではステージが解体され、柱や台がトラックに回収されていた。
PM5:30
北大祭の終わりを待っていたかのように、雨が大粒になり始めた。構内の北大祭事務局員(以下、事務局員)がレインコートを羽織りはじめる。メインストリートを、用具を回収しながらフォークリフトが走っていく。客らしき人の姿はもう見当たらない。
PM6:30
雨は弱まり、それまで空の様子を見守り待機していた団体も、次々にテントをたたみ始める。テントの屋根がはがされ、骨組みが分解されていく。いよいよメインストリート上のテントがまばらになり、あちこちで北大祭での互いのはたらきを労う拍手や、一本締めが聞こえてくる。
PM7:00
いよいよメインストリートがもとの姿を取り戻し始める。それまでメインストリート上を走る自転車を逐一メガホンで注意していた事務局員も、なにも言わなくなっている。
PM7:30
あたりは薄暗い。参加団体はほぼいなくなり、メインストリート上に冷蔵庫とテントの骨組みだけが残っている。事務局員や作業着姿の人が、トラックやラックにテントの骨組みを積み込む。
PM20:00
冷蔵庫だけがメインストリート上に立ち並ぶ、普段では想像もできない光景が広がる。
PM22:00
一度現場を離れていた記者がキャンパスに戻ると、最後まで残っていた冷蔵庫も跡形もなく回収され、ただいつもの、夜のメインストリートがまっすぐに続いていた。
(取材・執筆・撮影:品村)
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