「北大祭のお片付け」熱狂が静寂に変わる時(総括編)
9日、第66回北大祭が閉幕した。3日間のために魂をかけて作り上げられたものが、実際に参加者を楽しませ、そして役目を終えて片付けられていく。「お片付け」の慌ただしさの中で、学生たちと北大はどう日常生活に「戻っていく」のだろうか。キャンパス内のお片付けの模様を取材班が追い、時系列順にまとめた。
【北大新聞動画ニュース】北大祭のお片付け―熱狂が静寂に変わる時―
目次(時系列順・各記事に遷移します)
1建築堂(工学研究院建築デザイン学研究室)編
段ボールや貼り紙によって飾り立てられたテントがメインストリートに立ち並ぶなか、一際目を引く建築物。まるで縁側にいるようなくつろぎを与えるその空間は、工学研究院建築デザイン学研究室が出店する「建築堂」だ。
(取材・撮影・執筆:品村)
続きはこちらから『北大祭のお片付け~建築堂編~』
2メインストリート・ステージ編
15時、最後のステージを終えた体育館横のELMステージ(エルムステージ)に北大祭事務局員が集まった。雨が僅かに降る中で音響機材の片づけ、椅子の撤収が始まる。ステージ周辺はバンドの熱気を保ったままに元の姿へと戻っていく。(取材・撮影・執筆:古谷)
続きはこちらから『北大祭のお片付け~ステージ・メインストリート編~』
3鯨類研究会札幌支部編
高等教育推進機構のE204教室、普段は授業が行われているこの場所は鯨類に関心を持つ人々で賑わっていた。鯨類研究会札幌支部(以下、鯨研)の展示は子供から大人に至るまで大人気だ。(取材・撮影・執筆:安藤)
続きはこちらから『北大祭のお片付け 鯨類研究会札幌支部編』
4北大フォークソング研究会編
208教室の中は、バンドのライブを見に来た客の熱気で暑くなっていた。ここでライブをしていたのは、北大フォークソング研究会(F研)だ。「フォークソング研究会」という名前だが、現在はオリジナル、コピーを問わず様々なジャンルのバンドが活動している。北大祭では「LIVE HOUSE DYLAN」を開催し、60以上ものバンドによる演奏を3日間行った。(取材・撮影・執筆:木本)
続きはこちらから『北大祭のお片付け~北大フォークソング研究会編~』
5文系祭編(武田)
6一万人の都ぞ弥生編
高等教育推進機構(以下教養棟)の前には、北大応援団による最後のイベント「一万人の都ぞ弥生」に参加すべく人が集まった。都ぞ弥生は札幌キャンパス北側に位置する学生寮「恵迪寮」の寮歌として昭和40年に作られ、長らく親しまれた伝統ある楽曲である。校歌「永遠の幸(とこしえのさち)」を合唱して始まったプログラムは、時に笑いを伴いながら最後の歓声を響かせた。
続きはこちらから『北大祭のお片付け~終わりゆく北大祭 「饗宴(うたげ)は、げに過ぎ易し」~』
7メインストリート編
PM5:00
北大祭が終わりを告げ、学内の各所に設置されたスピーカーから、「本日は、第66回北大祭にお越しいただきありがとうございました。各団体のみなさま、17時で営業終了です。以上で北大祭終了いたしました。お越しいただきありがとうございました」と、しぶとく商品を売り続ける団体を牽制するようにアナウンスが流れる。
続きはこちらから『北大祭のお片付け~メインストリート編~』
片付けられるモノと北大
3日間の熱狂が過ぎ去った10日の朝、メインストリートを自転車で走っていると、見慣れているはずの北大ががらんとしているように見えた。祭りが終わってしまったことに、年甲斐もなく悲壮感を覚える。最終日の夕方に片付けられたモノたちには、3日間で役目を終えたモノ、来年以降の北大祭の為に残されるモノ、また北大祭を一つのたたき台として次の場所で使われるモノがある。北大祭で活躍した”モノ”たちはそれぞれ異なる行く末を進むのだ。
北大祭のフィナーレを飾る「一万人の都ぞ弥生」の「檄文」では、「俺は去年の北大祭からずっとお祭り気分だ」と述べられていた。ただ、全ての北大生がいつも「お祭り気分」でいるわけではない。普段はキャンパスとして整然としている北大の風景が、3日間で12万人(北大祭事務局発表)が訪れる会場に変貌をとげ、祭りが終わればまた大学としての機能を果たす。祭りの熱狂が終わり、”学生”も、この3日間を通してそれぞれの生活に戻っていく。
北大祭期間中、キャンパスには陽気の中でポプラの綿毛が舞っていた。来年も濃厚な「学生たちの3日間」が始まったとき、綿毛に誘われて多くの人が訪れてくれることを願っている。
(取材・執筆・撮影:品村・古谷・安藤・木本・武田・高野)(動画撮影・編集:加藤・高野)