北大発の市民団体、札幌のホームレスとともに24年―北海道の労働と福祉を考える会【下】
おしゃべりの相手が、ホームレスなだけ
最後に、北大生へ伝えたいことを聞いてみた。
阿さんは「当たり前だと思っていた自分の生活のありがたみを、実感できるようになる」と語る。
「別に毎週来る必要もないし、いつもの『夜回り』ってつまりは夜にお散歩しておじちゃんたちとお話する活動。おしゃべりの相手がホームレス、ってだけだと思う。気軽に参加してほしい」
山内さんも、福祉の道へと進まない学生が活動に参加する意義を語ってくれた。
「少なくとも『貧困問題なんて考えたこともない』ってのは、ないようにしてほしい。いつか自分が偉くなった時、お金がない人のことが分かってるって大事なこと。世論はときどき暴走するけど、そこでフッと学生時代に話したおじさんの顔が浮かぶ人間でいてほしい」
毎月第1〜第3・第5土曜日に行われる労福会の夜回りには、事前に連絡すれば誰でも参加が可能だ。新たな出会いと発見が、路上であなたを待っている。
北海道の労働と福祉を考える会
公式ホームページ:https://www.roufuku.org/
電話番号:090-7515-8393
メールアドレス:info@roufuku.org
※所属・肩書きは取材当時のものです。
(取材・撮影・執筆:田村)