北大入試、2578人が合格 一部学部で志願者減少 -一般選抜
本学の令和6年度一般選抜では前期日程・後期日程合わせて2578人が合格。全体的に昨年より倍率がやや下がった。
前期日程での倍率は2.5倍(前年度から0.3ポイント減)で合格者は2048人。後期日程の倍率は9.5倍(前年度から0.8ポイント減)で合格者は530人だった。後期日程では、文学部・法学部・教育学部・農学部などで大きく志願者が減少した。
現役生(令和5年度卒業者)の割合は前期・後期日程合わせて72.0%となった。前期日程の現役率は後期日程の67.4%より高い、73.2%だった。
道外出身者の割合は、昨年より減少しつつも前期日程で64.6%(1323人、前年比1.0ポイント減)、後期日程で前年度比0.3ポイント減少の87.5%(464人、前年比0.3ポイント減)だった。道外出身者が多数を占める傾向はほぼ変化しなかった。
地方別では、今年度の入学者数の中で、北海道797人、関東768人、北陸・中部375人、近畿353人、東北96人、中国・四国92人、九州・沖縄75人、その他40人となっており、関東出身者の人数が目立つ(下のグラフの通り)。
新型コロナウイルスの影響で、今年度も掲示板での合格発表は行われず、インターネットのみでの発表となった。新型コロナウイルスに感染またはその疑いがあった受験者に対して行われる追試験は、該当者がいなかったため実施されなかった。
合格者の声
愛知県出身の中嶋海翔(かいと)さんは1年の浪人生活を経て総合入試理系に合格。小さい頃から農業や自然に興味があったため、農学の研究が盛んな北大を目指した。農学部の学部別入試がない前期日程では、総合入試を受験したという。
現役の頃は他大学を受け、僅差で落ちてしまった。3月上旬に結果が出た後、1ヶ月程度自分が「何がやりたいか」じっくり考えた。落ちたことが逆に進路を考え直す機会になったと語る。
勉強面で落ちることはないという自信があり、精神面で勝とうと本番を迎えた。そのため、発表の直前では受かっている自信は十分だったが、落ちる可能性を捨てきれなかった。
合格を確認した瞬間は、嬉しさより安堵が勝っていたそうだ。
大学では、具体的に興味が持てる領域を見つけるための勉強や、サイクリング・楽器に関する部活動など色々なことに挑戦したいと語っていた。
(取材:高橋 執筆・グラフ作成:小田)