学生記者VS北大入試、代表が現代文に大苦戦…?【2024年度国語第1問】
第1問(4)
引き続き読んでいきます。5ページ3〜10行目、なんかいきなり脳の神経細胞のミラーニューロンが出てきますが、ここも主張は同じです。「これ(=「自己の身体の輪郭(※問題文では「リンカク」表記)を…「身体イメージ」を変化させている」こと)はゲームだけでなく…」って書いてありますが、要するに「バルス!」って叫ぶパズーくんの肩や全力で白球を追いかける高校球児の肩だって戦士の肩と同じように僕らの「身体」になるんだよってことでしょ。そして、「他者や自己を理解するときに重要な働きをすると推定されている」ミラーニューロンの反応(=「発火」)に限っていえば、この「同じように」が「同じ」になっちゃうそうです。映画にどっぷり感情移入しちゃうのはミラーニューロンが「スクリーン上の苦悩を自分のものとして再現するから」だ、とまで言い切ってますね。
さて、傍線部がきたので設問チェック。「私たちは自己と他者の身体の区別をどうやらつけていないようなのです」ってどういうことでしょう、という問題です。「ミラーニューロンでの発火に話を限定するならば」区別をつけていない、というのが傍線部の一文なので、主張ではなく主張を裏づける具体的な証拠として挙げられているミラーニューロンの反応とその結果としての「私たち」の認識について書いていこうと思います。①ミラーニューロンが自分自身の身体(=バッキバキな肩)に対しても他者の身体(=パズーくんの肩)に対しても同じように反応すること、②その結果として他者に対しても自分と同じように感情移入してしまう(=「身体イメージ」を拡張してしまう)ことの2点を書くってことですね。
ということでもう解答を書くための材料は揃ってるんですが、一応記述に便利な言葉があるといいので言い換えを探して後ろを読みます。5ページ12〜14行目、傍線部が言い換えられてるだけなので新しい主張はなし。「重要なのは」以降のワードが記述に使えそうだと思いつつ、60字以内にまとめます。
解答案:ミラーニューロンが他者の身体にも自己の身体と同様に反応することで私たちは他者へも自らの身体感覚を転移させる、ということ。(60字)
「ミラーニューロン」だけで8文字埋まるから書きにくかったです、こんなところで許してください。「同様に」の一言だけは絶対に入れたいですね。100字以内くらいだったらミラーニューロンも説明したい(「他者や自己を理解するときに重要な働きをすると推定されている」ミラーニューロン、って書きたい)ですが、しょうがない。多分これは「大事なとこだけ選んで書いてね」っていう教授からのメッセージです。以上、花子ちゃんの束縛をミラーニューロンのせいにして次の問題へ。