学生と一次産業をつなぐ 一次産業学生連盟が誕生
12月21日、本学総合博物館内のミュージアムカフェ ぽらすで一次産業学生サミット(以下、サミット)が行われ、一次産業学生連盟(以下、連盟)が設立された。「学生と一次産業を繋ぐプラットフォームを作る」という趣旨で開かれたサミットには、約70人の学生が集結した。
設立された学生連盟とは
連盟は、農林水産業に興味がある学生に「北海道でしかできないこと」を提供する、というコンセプトを持つ。具体的な活動としては、第一次産業系サークル同士の連携の場を作り、同連盟が窓口となって自治体などの依頼を取り次ぎ分配する。学生側は自治体と協力して行う活動が増えることでより気軽に農林水産業を体験できるようになる一方、自治体側は就農体験や地元での起業などを望む学生を集めやすくなる。
今までは農林水産系サークル同士のつながりがなく、各団体が個別で農家などと連携していた。連盟設立でつながりを作り、農林水産事業者が学生にアプローチする窓口を生むことをねらう。
学生が、都市から農村に向かう社会へ
呼びかけ人の山谷昂大(やまやこうだい)さん(医学部・4年)に、連盟にかける思いを聞いてみた。山谷さんは、農村から都市に若者が流出し働き手が減りつつある農村の現状を憂慮している。「『農村から都会へ』ではなく『都会から農村へ』学生が向かう流れを作り出したい」と熱く語っていた。
自治体との連携の窓口となるだけでなく、農林水産系のサークル同士のつながりを作る目的もあったという。
「山、農地、海は全てつながっている。お互いに一次産業、地域といった似た分野で活動しているお互いの顔を知らないのはもったいない。例えば『山で牛を飼いたい』と酪農系のサークルが考えたとき、森林系のサークルがいると別の知見が得られて面白い」
参加8団体の顔ぶれ
サミットでは、8団体が合同で連盟を創立した。参加団体の名前と活動内容は以下の表の通り。
これらのサークルは、基本的に学生が気軽に入会できるものだ。一次産業に興味のある学生は行ってみると良いだろう。
道庁とも連携、今後に期待
今後は道庁のサポートを得ながら道内179市町村と連携協定を結び、各地域に興味のある学生と現場を繋いでいく。
連盟の発展に、期待が高まる。
(取材・撮影・執筆:小田)