北大新聞が選ぶ2023年の8大ニュース
重大ニュース⑧北大生が山中で急死、クマに襲われたか(11月4日)
個人的には、最後の重大ニュースが一番心に残っています。道南の山中で学生がクマに襲われ事故死した(可能性が高い)、という衝撃的なニュースです。ある日突然友達がクマに殺されたらどんな気持ちになるだろう、整理がつかない自分の気持ちを赤の他人にそのまま語りたいだろうか、と考えさせられました。友達が死んだことすら知らなかったなんて後で気づいたら後悔してもしきれないだろう、ということで結果的には取材をせずに記事化しましたが、この判断は学生メディアとして本当に正しかったのか。筆者の中では、今も答えが出ないままです。死んだ北大生を「遺体」、死んだクマを「死骸」とそれぞれ自分の手でパソコンに打ちこんで初めて覚えた違和感も、忘れずにいたいですね。
クマに対する関心の高さも、非常に印象的でした。私たちが緊急アンケートを作成し公式Xで回答を呼びかけたところ、80回以上のリポストにより数百件の回答をいただくことができたのです。回答を呼びかけるポストの表示は2.7万件にものぼり、私たちの報道に寄せられる期待の強さを実感させられました。年明けには緊急調査の分析記事を皮切りにクマと人との関係を考える大型特集を公開する予定なので、1人でも多くの方に読んでいただきたいです。
以上、今年の北大でした!
ちなみに、北大新聞にとって今年は波乱の年でした。2年生がいなかった春には新歓で1人も部員が集まらず、一時は廃部も覚悟しました。しかし、6月に最初の1年生が入部してからは1人ずつ着実に部員を獲得し、1年が終わってみればなんと9人の新人に入ってもらったことに。秋新歓で6人部員を増やしてからは1人あたりの仕事もだいぶ減り(4年の先輩方も復帰してくれてます)、最近は段々とやりたいことを自由にやる余裕が生まれてきました。ここ2年は減少傾向にあったPV数も増加に転じた今年の年末は、なんだかホッと一息つけそうです。
来年は、さっき書いたヒグマ特集の他にも年明けから注目記事が続々と公開される予定です(現在は校正中、詳しく書けないのが残念な限り)。楽しみな後輩たちがどんどん育ってくれているので、来年もどうぞ北大新聞をよろしくお願いいたします。それでは、よいお年を。
(執筆:田村)
※関連動画を新たに埋め込みました(2023/12/31 1:39)