第12回北大金葉祭、10/28・29に開催

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10月28・29日、北13条のいちょう並木で、第12回北大金葉祭が開催される。3年連続の実地開催中止を乗り越えて、新たな挑戦が盛り込まれた催しとなる。

第11回金葉祭 日中のいちょう並木(写真提供:北大金葉祭実行委員会)

LED増設 夜のいちょうが華やかに

2012年10月に第1回が行われた北大金葉祭は、今年で12回目の開催となる。新型コロナウイルスの影響によって入場制限が行われていた昨年とは異なり、今回はより多くの客が訪れる見込みだ。

同祭一番の見どころはやはり、美しく色づいたいちょう並木だ。夜には、LEDと白熱電球の投光器を合計約80台用い、黄葉をライトアップして、幻想的な景色を演出する。今回は、LEDの投光器を昨年度よりも増やしたことで、より色鮮やかな光景を楽しむことができるという。

日中のいちょう並木の下でも、来場者の足を止める様々な企画がめじろ押しだ。りんご飴やきのこ汁など5種類の飲食屋台、スーパーボールづくりなど3種類の子供向け実験・工作・縁日などが出店される。そのほか、ストリートピアノの設置、キャンドルライト、金葉祭グッズの販売など、昨年度にはなかったさまざまな企画が準備されている。また、北区役所や石狩振興局の出張ブースなど、金葉祭史上初となる、外部団体の出展も行われる予定だ。

脅迫メールに新型コロナ 実行委員の葛藤

さまざまな企画が準備され、大盛況が期待される金葉祭だが、2019年から2021年には、3年連続で実地開催が中止となり、存続が危ぶまれた時期もあった。 

本学宛に脅迫メールが届いたことで、中止となった19年。“北大金葉祭”が、地域の住人にも認知され始め、より大きなイベントにできるよう意気込んでいた矢先のことだった。代替イベントとして、2月に冬のライトアップイベント「幻灯夜(げんとうや)」が行われたものの、やるせない思いは昇華できない部分もあった。  

新型コロナウイルスの影響で、やむを得ず金葉祭も中止となった20年。オンラインでいちょうのライトアップ動画を公開した。実行委員として大学生らしいサークル活動ができない悔しさはあったが、少しでも人々に楽しんでもらいたいという気持ちがこもった動画になったという。

21年も、感染収束へのわずかな期待をかけた実地開催は叶わなかった。当初、開催の可否が不明確な状況であり、実行委員会は、オンライン・対面どちらの開催にも対応ができるように、企画会議を早い時期から始めていた。しかし、北大構内での金葉祭は見送りになり、代替案としての北3条広場での開催も頓挫。最終的に、前年に引き続き、ライトアップの動画をSNSに公開はしたものの、これにより3年連続で実地開催が中止となってしまった。

迎えた22年、実地開催の経験がある実行委員は、当時修士課程の2人しか残っていなかったという。その2人とOB・OGの経験や助言、そして、その年の6月の北大祭で行ったイベントのノウハウをつなぎ合わせ、2年目を中心とした委員会が尽力したことで、なんとか金葉祭の実地開催を復活させることができた。

今年の金葉祭は、実地開催が復活後、2回目の開催となる。「お客さんに楽しんでいただき、さらに委員自身も楽しんで2日間走り切れるよう、力を合わせて頑張っていきたいと思います」と、実行委員会代表の芳賀みの里さん(文学部2年)は話す。「肌寒くなり、外に出るのもなかなか億劫な時期かとは思いますが、一度金葉祭に来ていただければ、綺麗ないちょうと、我々の楽しい企画が待っております。ぜひお越しいただけたら、実行委員一同、とてもうれしいです」と読者へメッセージをくれた。

第11回金葉祭 ライトアップされたいちょう並木(写真提供:北大金葉祭実行委員会)

新型コロナウイルスに伴う学内のイベントへの制限が解除されてから初の北大金葉祭。実行委員会のたくさんの想いと挑戦がつまっている。週末のお出かけに、友達や恋人、家族と、ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。
(取材・執筆:品村)