北大入試、2521人が合格 道外出身者、過去10年間で初の7割超え ―一般選抜
本学の2023年度入試一般選抜では前期日程・後期日程合わせて2521人が合格。前期・後期日程を合わせた道外高校出身者の割合が13年度以降初めて7割を上回った。
前期日程での倍率は2.8倍(前年度から0.1ポイント減)で合格者は2006人。後期日程の倍率は10.3倍(前年度から0.9ポイント増)で合格者は515人。後期日程では、ほとんどの学部・学科などで前年度より志願者が増加した。
現役生の割合は、前期日程では前年度から1.7ポイント増加し74.1%、後期日程では前年度から7.3ポイント減少し64.3%となった。前期・後期日程を合わせた割合は72.1%となり、前年度の割合をわずかに下回った。
道外高校出身者について前期日程では前年度から1.6ポイント増え、65.6%(1315人)となった。後期日程では前年度比3.6ポイント増の87.8%(452人)だった。道外高校出身者の割合は13年度以降前期・後期ともに最高となった。前期・後期日程を合わせると70.1%で、増加傾向にあった道外出身者の割合が7割を超えたのは、過去10年間でみると、13年度以降初。
新型コロナウイルスの影響で、今年度も掲示板での合格発表は行われず、インターネットのみでの発表となった。新型コロナに感染またはその疑いがあった受験者に対して行われる追試験は、該当者がいなかったため実施されなかった。
合格者の声
札幌市の高校出身の佐藤太生(たいせ)さんは現役で法学部に合格。「共通テストはとても緊張したが、二次試験には落ち着いて臨めた」と振り返る。「新聞を読んで国会や法律に興味を持つようになったので、授業が楽しみ。将来は研究職に就けたら面白そう」と語った。
青森県の高校出身の高原希来々(きらら)さんは、1年間の浪人を経て総合入試理系に合格。「共通テストの判定はAだったが、二次試験を受けた後は不安でびくびくしていた」と話す。祖父母が畜産業を営んでいることから、動物が身近で大好きな存在だといい、「1年間勉強を頑張って、獣医学部に行きたい」と語った。
札幌市の高校出身の三本木千栄(ちえ)さんは、1年の浪人を経て総合入試理系に合格。二次試験が終わった後は不安で後期試験の勉強に手が着かなかったという。高校時代から、放課後に先生と資料集や論文を探して勉強するほど化学が好きで、将来は研究者になりたいと話す。「まずは2年次に化学系の学科に入れるように頑張りたい」と意気込んだ。