【受験特集:どんな道でも、道は道】第4回(1) 将来の夢は、日本で見つけた 梁冠宇さん(水産学部4年)
とはいえ、海外留学を経験した日本人の体験談に欠かせないのは親の説得に苦労した話だ。言語や治安の問題を気にするのは万国共通かと思って梁さんにも聞いてみると、意外な答えが返ってきた。
「台湾の学生は大学院でほとんどみんな海外に出るから、反対されることはほとんどないです。母親が日本の大学にいたこともあるし、日本なら治安も心配ないって言われました」
そして、梁さんは2017年9月に来日する。留学先を決定する際には自らの留学経験からイギリスを推す父親と日本への留学を推す母親とがやや対立したこともあったが、日本行きの決め手となったのは学費が安い点と漢字文化圏であるため言語習得が容易な点だったようだ。
日本語は全くできなかったが、日本で学ぶ水産学には胸が膨らんだ。たくさんの日本語テキストと大きな夢をキャリーバッグに詰め込んで飛行機へと乗りこんだ梁さんが日本語を習得する話は、次章に譲りたい。
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