【受験特集:どんな道でも、道は道】 第3回(3) 勉強だけがすべてじゃないけど、受験勉強するといい 黒川滉太さん(文学部2年)

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ダメダメな大学生よりはダメな受験生の方がマシやと思ってまた親に電話かけたら、と黒川さんは続ける。
「『逃げてるだけじゃ』って言われた。どうしても私大にっていうなら行かせてやるけど、逃げで選んでるだけやったら絶対に行かさん、って」
苦しい時に逃げているようでは、私立大学に行ったところですぐにまた壁につき当たる。だったら、今のままもう少し頑張ってみないか。そう、説得された。

とはいえ、現実は厳しいものがある。授業への出席率が落ちこんだ前学期で単位を一気に落としてしまったことは、想像に難くないだろう。戻るなら、留年は確実だ。
「恥ずかしかったよね、やっぱり。不真面目な友達もおったけど、留年するやつまではおらんかった。仮面浪人しとったやつはちゃんと勉強しとったから今年でおらんようになるし、一人ぼっちでもう1回1年生やり直しなんてどうしようもない」 

さらに、学期末の2月には新型コロナウイルスの感染流行に伴い首都圏の一部大学が対面授業をとりやめた。明日は我が身だ、と感じた黒川さん。
「大学は行くものだと思ってたから、来年度がオンライン授業なら大学にいてもしょうがない。せっかくだからもう一度受験をしてみよう、と動き出す決め手になった」

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