4年ぶりの金葉祭 2万3千人が黄葉や企画楽しむ
第11回北大金葉祭が10月29日・30日に本学の北13条通りで開催された。新型コロナウイルス感染症の影響などで対面開催は4年ぶり。歩行者天国にした北13条通りで、日中はステージでのパフォーマンスやアトラクション企画が行われ、夜間はイチョウ並木のライトアップやねぶたの展示が行われた。2日間で約2万3000人が訪れ、感染対策の下、黄葉や企画を楽しんだ。
圧巻のライトアップ 点灯時には歓声も
29日夕方、整理券を持った来場者がイチョウ並木観覧エリアに詰めかけた。午後6時になるとイチョウの木の下に設置された40個の白熱電球が次々と点灯。来場者の歓声とともに約400mのイチョウ並木は金色のトンネルへと姿を変えた。
ライトアップは29・30日ともに午後6時から午後9時まで行われた。午後7時30分から午後8時30分までの1時間は、白熱灯でのライトアップに加え、様々な色のLED(発光ダイオード)で照らすフルカラーライトアップも実施。イチョウの葉が桃色や緑色に染まり、会場は幻想的な雰囲気に包まれた。
当日は北13条通りの車道をイチョウ並木観覧エリアとして歩行者天国にし、写真撮影も同エリア内に限定。過度な混雑を避けるため、ライトアップ時は観覧エリアを一方通行とし、1人10分以内の観覧が呼びかけられた。入り口となった北13条門付近には観覧エリアに入る人の長い列ができ、北大金葉祭実行委員が誘導にあたった。
観覧エリア内では思い思いに写真を撮ったり、金色に輝くイチョウに見入ったりする人々の姿が見られた。「色がきれいで感動した。心が浄化されるよう」(20代男性)、「思っていたよりもきれい。見に来て良かった」(40代女性)。同祭実行委員会によると、ライトアップ時には2日間で2万人ほどが来場したという。
子供向け企画も充実
薬学部棟付近では「実験工作縁日」として工作体験などの企画が行われた。多くの親子連れでにぎわい、特にヨーヨー釣りではヨーヨーが足りず一時中止になるほどの大盛況。工作企画では子供たちは学生らにサポートされながら松ぼっくりのツリーやどんぐりのアクセサリーなどの作成を楽しんだ。アクセサリー作りを体験した6歳の男の子は「色を塗るのが楽しかった」と話した。
また、アトラクション企画「こんちゃんを救え!」にも多くの子供たちが参加した。子供たちは縄をくぐり抜けたり矢を射ったりするアトラクションを楽しんだ。企画を体験した8歳の女の子は「矢をうつのが楽しかった」という。母親の40代女性は「コロナ禍の前は毎年来ていたので今年も来た。歩行者天国や色々なイベントが行われていてびっくり」。同祭実行委員の年代(ねんだい)さん(医学部保健学科1年)は「想定よりも小さい子が楽しんでくれてよかった」と話す。
「いちょう絵馬」の企画も行われ、訪れた人が思い思いの願いをイチョウの形を模した紙に書いて飾った。願いを書いた9歳の女の子は「お金持ちになれますように、と書いた。黄色だから叶いそう」と楽しげに話した。
その他にもスタンプラリーが行われ、企画に参加して集めたスタンプとポストカードなどを交換する様子が見られた。
代表の能登谷さん、「素直にうれしい」
同祭実行委員会代表の能登谷結衣さん(法学部2年)に話を聞いた。
――4年ぶりの対面開催でしたが、感想を教えてください。
オンラインでの開催となった昨年も昨年なりに得られたものがありましたが、今年は来場して楽しんでいる方の姿を実際に見られたのが素直にうれしいです。3年間、先輩方も色々と工夫しながらやってきましたが、対面開催はかないませんでした。今回は開催できたこと自体に大きな意味があると思います。
――今後の展望を教えてください。
北大生や地域の方が「秋といえば金葉祭だ」と思うような、みんなが知っている祭にしていきたいです。北大のキャンパスは地域の方にも開かれた場所なので、金葉祭が四季折々の楽しみの一つになればと思います。