東京五輪マラソン競技開催 北大構内にも多数の観客
東京オリンピックのマラソン競技が7・8日の2日間札幌市内で実施され、本学を含むコースを選手らが走った。学内でもコース沿いにフェンスが設置され、交通規制も行われた。観戦自粛が呼びかけられる中、多数の観客が本学構内にも押し寄せた。
19年にコースに決定
本学構内でコースになったのは、北キャンパスからメインストリートを南下し、図書館本館前を経て南門に至るおよそ2キロメートルの区間。学内に限れば、例年夏場に開催されている北海道マラソンとほぼ同じルートだ。東京五輪で同区間は周回コースの一部となり、選手らは大会本番、本学構内を3回走った。
本学では2019年11月にマラソン競技の札幌開催が決定された後、学内で「インナー会議」やプロジェクトチームを発足させ対応を検討するなどしてきた。本学を含むコースが決定されたのは同年12月。東京五輪・パラリンピック大会組織委員会からの要請を受け会場の提供が決まった。道や札幌市などで構成される会場運営本部への本学事務職員の出向も行った。
20年4月から5月にかけてはコース部分の学内道路を舗装し直す工事を実施。路面がきれいに整えられた。道路補修自体は毎年行っているものの、大規模な補修の実績はなかったことから工事は札幌市に委託して実施された。同年には組織委によるコースの実地検証なども行われた。
テスト大会やリハーサルも
5月には大会本番と同様のコースを使ったテスト大会「北海道・札幌マラソンフェスティバル2021」が開催され、国内外の選手ら90人あまりがハーフマラソンや10キロメートル走の競技に挑んだ。競技の運営や選手への給水、交通規制など運営面でも五輪本大会を想定して検証がなされた。
競技直前の1日には放送・計測機材や会場の配置などのテストのため競技運営のリハーサルが行われ、学内を関係車両の車列が通過するなどした。車道と歩道を隔てるフェンスや三角コーンの設置など会場設営も本番1週間前頃から実施された。
大会当日、沿道では密も
こうして迎えた五輪本大会の競技当日。競技を一目見ようと沿道には一般市民など多くの観客が詰めかけ、一部では密集していた。沿道の観客からは拍手や歓声が上がり、コース沿いに何重にも人垣ができる様子も見受けられた。
組織委などは沿道での観戦自粛を要請。本学も構成員を含めて広く観戦自粛を呼びかけ、競技中や前後に学内に立ち入らないよう求めていた。コース周辺には観戦自粛を呼びかける看板が設置され、プラカードを掲げて自粛を呼びかけるスタッフも配置されていた。