北大、BCPレベル2に引き下げ 基本的行動はレベル3の内容と変わらず
本学は5月16日以降レベル3となっていた行動指針(BCP)を、21日からレベル2に引き下げた。これに伴い、ウェブを利用した活動を除いて全面禁止とされていた課外活動は、屋内外の活動が事前許可制で再開された。また授業については、原則オンラインでの実施から「三密」を回避し十分な感染防止対策が講じられていると部局長が判断するものについて、対面で実施可能となった。
今回改訂された「北海道大学の行動指針レベル2における基本的行動及び各行動の運用・詳細」(本学ウェブサイトに掲載)によると、授業・研究活動・課外活動については5月15日までのレベル2の内容から変更された点はなかった。一方で基本的行動に関してはレベル3の内容を維持した。
本学は引き下げにあたって、北海道の緊急事態宣言が20日に解除されたものの札幌市の感染状況が国の指標でステージ4であることや、感染再拡大を防止する対策の徹底が極めて重要な時期であること、学内の新規感染者・濃厚接触者は減少傾向にあるものの一定数発生していることなどを踏まえたという。
緊急事態宣言下の北大では
道内に緊急事態宣言が出されたことに伴い、本学は5月16日からBCPを、それまでのレベル2からレベル3に引き上げた。
5月19日には新型コロナ感染症対策本部長として、本学の宝金清博総長がメッセージを公表。本学には「特別な社会的責任」があると強調した上で、自らの行動を律してほしいと構成員に呼び掛けている。同メッセージでは、2万人を超える学生・教職員と道内最大の大学病院を有する本学を「教育・研究の社会的役割と医療提供という、新型コロナウイルス感染症の克服にとって最も重要な社会的プラットフォームを担っている施設」と位置付けた。
さらに道内の感染者数が下げ止まりしていた中で「新型コロナの拡大を阻止するため本学構成員が一致団結して取り組んでいくことが最も重要」と改めて訴えた。
5月27日には山口淳二理事・副学長が学生向けに動画を配信した。本学における具体的な感染事例を解説した上で「一部の学生による軽率な行為で感染が拡大しているケースが多い」と指摘。会話する際は互いに不織布マスクを着用すること、2m以内の距離で15分以上話さないことを求めると共に、複数人で食事をとる行為は感染リスクが高いと理解するよう呼び掛けた。
※6月30日 6月号紙面の記事内容と同一のものに更新しました。