2546人の大学生活が幕開け 2021年度入学式
2021年度の入学式が6日、札幌コンベンションセンター(白石区)で行われ、新入生2546人の大学生活が幕を開けた。
式は、新型コロナウイルスの感染防止のため、出席する新入生を午前と午後の二部に分ける形で実施。報道関係者などの入場は制限され、保護者らは中継映像で式を見守った。
式中の告辞で宝金清博総長は、ポストコロナの社会創造などの課題を挙げ、その解決は「北海道大学に関わるすべての人間にとってLofty Ambition、高邁なる志だ」と語った。新入生代表として、午後の式では経済学部の原田輝(ひかる)さん(総代)が登壇。「いかなる社会においても力を発揮できるよう、努力を重ねていく」と誓った。
神奈川県出身で獣医学部に入学した春田千紘さんは「野生動物学研究室があり、野生動物に関する実習も行われていると聞いたので志望した」と話す。また「2月になり学校の授業がなくなると、学校に自習に行くことが禁止されたので、自宅学習ではモチベーションを保つのが難しかった」とコロナ禍の受験勉強を振り返った。今後の大学生活については「獣医学部は学年が上がるにつれ忙しくなると聞いているので、1年生の内にサークル活動など様々なことをやっておきたい」と語った。
2546人の入学者の内訳は男子1787人(70.2%)、女子759人(29.8%)。道外高校出身者は1682人を占め、割合は1989年度以降最も高く66.1%となった。
昨年度入学者の入学式も
昨年に中止された20年度入学者の入学式も、同日の同会場で実施。この入学式には、20年度入学者のうち希望者が参加した。本学によれば、1022人が参加を申し込んだという。
宝金総長は「皆さんの第一学年の大学生活は、夢に思い描いていたものとは大きくかけ離れていた」と述べた。その上で「コロナ下の中での厳しい経験は、皆さんにとって必ずや大きな力、経験値になる」と話した。
東京都出身で法学部の2年生、鈴木團(だん)さんは「大学での活動ができなかったので、免許取得や道内旅行など、自分なりに動いて比較的時間を有効活用できた」とコロナ禍の1年生を振り返った。1年越しの入学式については「入学して以降北大生らしいことをほとんどしてこなかったので最初の行事ができて嬉しかった」と話す。そして「今後も大学生活は制限されると思うので、自分で行動して何かしらやりきったと思えることを残したい」と意気込みを語った。