【2月号】北大志願者1000人超減 共通テスト・コロナ影響か

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2021年度の本学入試への志願者数が大きく落ち込んだ。出願締切日の5日時点の本学への一般選抜志願者数は前後期合わせ前年度比約1100人(約12%)減の8621人だった。大手予備校担当者は同年度から始まった大学入学共通テストで高得点を取る受験生が減った影響を指摘する。

北大新聞の集計では11年度以降志願者数が9500人を割ったことはなく、異例の少なさ。本学は前後期合わせ2416人を募集し、全体の倍率は3.6倍だった。とくに後期の減りが顕著で、21年度から後期募集が廃止になった歯学部分を除き、前年度比761人(約18%)減った。前期は370人(約7%)減だった。

後期の志願者数減少について、予備校大手の河合塾札幌校の北山健一校舎長は、共通テストで高得点を取った受験生が減った影響を指摘する。河合塾の調査によると、共通テストでは平均点が上昇した一方、得点率80%以上の高得点層は7科目理系で前年度比13%減、7科目文系で7%減だった。

このため本学でA判定(合格可能性80%以上)を取る受験生が少なくなり「逃げ切りしにくく、2次試験勝負になる」(北山校舎長)という。本学には東京大などを前期で受けた受験生が後期で出願するケースが多いが、同年度に関しては本学を「抑えにできなかった」ため、志願者減になった可能性がある。本学は共通テストの配点も大きい。

また、新型コロナウイルスの影響もありそう。本学は例年、入学者の6割以上を道外生が占める。北山校舎長によると、全国的に都道府県をまたぐ進学が減り、地元志向が強まっている。保護者からは「1人暮らしでオンラインは不安」との声が聞かれるという。

本学入試課は推測とした上で、「後期が減っているので道外の志願者が減っている感覚はある」と話しており、近く精査する方針。