新「うしお丸」建造へ 3代目、22年3月引き渡し予定 災害支援機能も —北大水産
老朽化していた本学水産学部付属の練習船「うしお丸」の後継となる新船を建造し2022年3月に引き渡される予定であることが文部科学省と本学への取材でわかった。現行のうしお丸より居住性を高めるほか、新型コロナウイルスなど感染症の対策を施す見込み。大規模な災害が発生した際に災害支援できる機能も搭載する方針だ。
本学が昨年11月、新潟造船(新潟市)と契約を結んだ。建造費用は29億4800万円で現在、設計の打ち合わせをしているという。現行のうしお丸は2代目で、1992年の就航から北海道近海での学生の実習などで使われている。30年近く運用されており、修理費用が上昇していたり、最新の船よりも揺れが大きく、船酔いもしやすかったりした。
今回造る船は33人が定員の現行のうしお丸とほぼ同等の規模にし、名称も「うしお丸」とする方向だ。寝室の個室を現行のうしお丸より増やし、居住性を高める。揺れも軽減するという。新型コロナなど感染症への対応として、病室の空調を独立させるほか、船内換気装置を増強する見込み。
また、大規模な災害が発生した際に支援物資を運ぶことができる設備も設け、災害支援ができるようにする方針。本学水産学部の担当者は、災害対応について「そうした要請がきたら考えていきたい」としている。