名和前総長、解任取り消し求め北大と国を提訴 名和氏「大学構成員に経緯明かさず解任ありき」 —総長解任
教職員に対する過度な叱責(しっせき)など不適切行為があったとして今年6月に本学の名和豊春前総長が解任された問題で、名和氏は10日、解任手続きには違法性があるなどとして、本学と国を相手取り、解任の取り消しや損害賠償を求め提訴した。名和氏や弁護団が10日午後、札幌地裁に訴状を提出した。
訴状によると、名和氏は、解任手続きの中で、本学側が設置した調査委員会が名和氏への事情聴取を行っていないほか、名和氏側の意見陳述はあったものの、実質的な反論や立証を行う機会がなく「意見陳述の機会が与えられたと認めることはできない」などと主張している。また、認定された不適切な行為について、いずれも事実誤認や誤った評価だとしている。
名和氏は同日、「事実の認定や手続きの面から全く不当だ。解任された理由や経緯も大学構成員に明らかにされないまま解任ありきで進められた」と話した。
求める損害賠償額は本学と国に対し計約1466万円。
本学は同日、取材に「訴状を受け取っていないのでコメントは差し控える」と話した。