北大生協、赤字3460万円 19年度 今期は設立以来初の赤字予算 —新型コロナ

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北大生協の建物

北大生協が5月の総代会で報告した「2020年度通常総代会議案書」によると、同生協の20年2月期(19年度)決算は、最終損益にあたる当期剰余金が3460万円の赤字(前の期は2170万円の赤字)だった。全体的に利用が減少し、売り上げが減った。今期(20年度)は北大生協の設立以来初めて赤字予算を編成した。(関連記事→コロナに直面 採算改善の取り組み停滞 来店客数、コロナ前の5分の1 —北大生協

最終赤字は胆振東部地震の影響を受けた18年度から2期連続。新学期商品の販売低迷のほか、購買での食品購入や食堂の昼ピーク以降の利用がふるわず、売上高に当たる供給高は微減の41億4300万円と回復しなかった。契約期間の見直しなどで人件費を1280万円抑制したものの補いきれず、本業のもうけを示す営業損益にあたる事業剰余金は4420万円の赤字(前の期は3520万円の赤字)を計上。営業赤字はここ数年続いている。

部門別の売り上げでは、書籍部門(講座なども一部含む)が5億3700万円で、店舗や校費利用の減少により3年前からは14%減った。自動車学校が含まれる旅行部門も3年前から13%減り、7億4600万円と減少傾向。北大生協の小助川誠専務理事は、旅行について「ネット利用で安く購入できることが要因」とみる。

店舗別では、中央購買店が18年度比32%減の5350万円と落ち込みが深い。18年7月に同店の真向かいに開業したコンビニの影響を受けているとみられる。一方、同じ建物にある中央食堂は横ばい圏にとどまっている。

設立以来初の赤字予算

今期は売上高が40億9360万円、最終損失が2200万円と減収増益を見込んだ。北大生協が赤字予算を組んだのは、1947年の設立以降初めて。ただ、予算編成時期の関係で新型コロナウイルスの影響を反映できていない。

学生のキャンパス入構制限など新型コロナで、同生協の事業環境は大きく変化しており、営業時間短縮などを余儀なくされ売り上げも大きく減っている模様。2~5月期は卒業旅行や海外旅行のキャンセル・返金対応のほか、食堂での懇親会の中止などで約7000万円売り上げが減少した。今期決算は予算よりも厳しいものになる可能性が高そうだ。

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