文科省、叱責など名和総長の28件の行為を確認 パワハラとして認定はせず 北大、学内向けにホームページで説明へ -総長解任
本学の名和豊春総長の解任を決めた文部科学省は30日、北海道大学新聞の取材に応じ、同省が事実確認した名和総長の行為について28件に上ったと明らかにした。また、一般的なパワーハラスメントとしては認定していないとも話した。
本学の総長選考会議が昨年7月、職員に対する叱責などの行為があったとして「総長たるに適しない」と解任申し出を文部科学相に対し行った。同省人事課の担当者によると、申し出を受け、同会議が提出した調査報告書や面談記録、名和総長側の陳述書などを突き合わせて事実の確認を行ったという。
その結果、同省が確認したのは、①役職員に対する総長として不適切な行為②対外的な大学の信用失墜行為③大学代表者、研究者としての問題行為④総長としての資質を疑われる行為——で、28件あったとしている。不適切な行為としては、威圧的な言動や叱責があったとしているが、詳細については明らかにしなかった。
また、事実確認した行為について「一般的なパワハラと認定しているものはなく、不適切な行為が行われたというところで確認をしているもの」(担当者)と話した。
同省は名和総長への聴聞も踏まえ、解任を決めた。
名和総長はこれまで声明を出すなどし、選考会議が設けた調査委員会が総長へ聞き取りを行わなかったなどと手続きに対し異議を唱えてきた。これに対し同省は「手続きは適正に行われたと考えている」との立場を示した。
解任の申し出がなされてから解任判断まで1年近くかかったが、同省は「大学の学長の解任ということは重大な案件で、慎重かつ丁寧に確認し検討した」と説明している。
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総長の解任について、本学は1日、記者会見を開くほか、学内向けにはホームページなどで説明するとしている。