総長候補者の推薦に新ルート追加 ―本学検討、総長解任申し出問題で 「従来の方法、社会的に許されない」学内には反対意見も

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本学の総長選考プロセスにおける候補者推薦について、従来の教員20人以上の推薦に加え、学内組織の「教育研究評議会」(評議会)の推薦ルートを作る検討をしていることが10日分かった。総長の選考などを行う本学の「総長選考会議」が提案した。昨年7月に総長解任の申し出を行った本学の状況を踏まえ、従来と同じ総長選考を行うのは社会的に許されないためという。一方、学内には反対意見もある。

教育研究評議会は、各研究院長や、北大病院長などで構成される学内組織で国立大学法人法に基づき設置されている。総長選考会議が今回、この評議会が総長候補者を3人以内で推薦するルートを作ることを提案しており、評議会の意見を聞くなどした上で最終的に決める。

北海道大学新聞が入手した文書によれば、総長選考プロセスを見直すのは、総長解任申し出を行った本学の状況では従来の方法が「社会的責任の観点から許されない」ためという。その上で、「総長として相応しい方を選考するには、候補者を広く求める事が重要」としている。

評議会ルートを加えるのは①評議員は部局の運営に携わり、現在の本学の状況や、目標などを的確に把握している教員である②評議員は他の評議員の言動や性格、能力などを身近に知れる教員である——ためとしている。

ただ、総長選考会議の委員10人のうち5人は評議会から選出されているので、従来の方法での候補者に不利に働くなどの作用もありそうだ。現在は学内で共有し意見を募っている段階だが、「(改正案には)従来の方法の問題点の議論がないことから、改悪につながる」などの教員からの反対意見もある。

北海道大学新聞の取材に対し本学広報課は「総長選考方法の議論をしているのは事実」と述べるにとどめ、評議員の一人は「まだ何も決まっていない」と話した。関係者によると、学内の意見を集約して評議会で今月中に議論するという。

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