トリップアドバイザー代表「観光そのものがインターネットで変わっている」 ー本学国際広報メディア・観光学院のシンポジウムで講演

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講演するトリップアドバイザーの牧野友衛代表取締役

本学大学院国際広報メディア・観光学院など主催のシンポジウム「観光とメディアの融合が開く新たな可能性」が7日、本学学術交流会館で行われた。旅行口コミサイトのトリップアドバイザー代表や、美瑛町長などが登壇し、約200人が来場した。

トリップアドバイザーの牧野友衛(ともえ)代表取締役は今日の観光の特徴などについて講演。団体旅行から個人旅行にシフトしていることなどを背景に、今は旅行前や旅行中にインターネットを活用する観光スタイルが多いと紹介した。牧野氏は「ポスターやパンフレットも大事だが、同時にその地域や施設が検索結果でどう出ているか、口コミにどう書かれているかなどを見て、良い方向へ変えていく努力が必要」と、オンライン情報の重要性を強調した。

また、「インスタ映え」で従来観光資源と思われていなかった場所に注目が集まるなど、「観光そのものがインターネットによって変わっている」と述べた。

北海道のインバウンド事情にも触れ、道への注目度が高いアジア圏に比べ欧米では低いとして「改良の余地がある」と話した。

美瑛町の角和(かくわ)浩幸町長は観光公害に対する取り組みを紹介。丘や青い池などの撮影スポットで有名になった同町では、観光客受け入れ態勢が整っておらず、写真撮影時の畑への立ち入りなどが問題になっていた。角和町長は今年の新たな取り組みとして、若手農家を中心に始めた工夫を凝らした看板の設置プロジェクトを紹介した。

看板にはその畑でどんな作物が育っているかといった情報が書かれており、観光客に楽しんでもらうと同時に立ち入りを防ぐ。設置資金はクラウドファンディングによって集めた。角和町長は「農家と観光客は敵対に近い関係にあったが、農家から観光客をもてなす動きが出てきて意識が変わってきている」と話した。

シンポジウムは国際広報メディア・観光学院の新専攻設置記念として行われた。

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