献体を取り違えて納棺 ―本学歯学部

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本学は8月30日、歯学部で解剖学実習に献体された2体の遺体を実習後、取り違えて納棺していたと発表した。今年3月5日に遺体の火葬を執り行った際に遺族から、遺体が故人のものではない可能性があると指摘があったという。これは、故人には金属を用いた治療歴が無い一方で、納棺された遺骨には金属片が認められたため。指摘を受け、3月15日付けで大学院歯学研究院に、八若(やわか)保孝歯学部長ら6人で構成される特別調査委員会を設置。関係者へのヒアリングなどを通じた調査の結果、献体の取り違えがあったことが判明した。

通常、実習後の納棺は、担当教員が同学部の担当職員立会いのもと、献体の識別番号と棺の識別番号を照会した上で実施している。ところが今回は、実習が当初の予定よりも早く終了し、納棺日が早まったことを担当教員が担当職員に伝えておらず、担当職員の立会がないまま納棺が実施された。その上で担当教員が献体の識別番号と棺の識別番号との照合を行わなかったことが発生原因。担当教員は既に辞職しているという。

同学部の解剖実習では、生前に北海道大学白菊会に入会した人の遺体を献体として使用する。八若歯学部長は本件に対し、「ご献体いただいた方々、ご遺族の皆様、北海道大学白菊会会員の皆様には、心よりお詫び申し上げます」と謝罪した。

八若歯学部長はまた「今回の事態を厳粛に受け止め、二度とこのようなことがないよう、再発防止に努めていく」としている。

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