セコマ北大店 オープンから1年 同店の取り組みと生協の変化
◇セコマ北大店 独自の取り組みと今後
本学構内にあるセイコーマート北海道大学店は7月24日、開店から1周年を迎えた。昼食や勉強など学生生活のあらゆる場面で活用されている同店の、これまでの取り組みや今後について話を聞いた。
同店について
同店は一般的なコンビニとは異なるさまざまな特徴を持つ。店舗の一角にはインフォメーションコーナーを設け、本学の広報スペースとして活用している。また、2階は休憩スペースになっており、学生や教職員らのほか、観光客の利用も見られる。2階には他に、屋外テラスも設けられており、テラスではジンギスカンパーティー(ジンパ)を行うこともできる。
同店の取り組み
同店は、セイコーマートの中でも北大店ならではの取り組みも行っているという。例えば今年は、本学とのコラボ商品としてイチョウの葉を刻印した「北大どら焼き」を開発し、現在北大店限定で販売している。本学百年記念会館内にあるカフェ、北大マルシェが開発した商品の取り扱いも開始。本学農場の牛から絞られたミルクを使ったクッキーとバウムクーヘンを7月から取り揃えている。
同店ではほかにも、特に学生や教員に向けた取り組みが行われている。学生の利用が多いことから、テスト期間にはエナジードリンクの数と種類を増やすなど、学生の需要に合わせて商品を用意するようにしているという。また、セイコーマートは24時間営業でない店舗も多い中で、北大店は24時間営業している。これは深夜に研究をしている学生や教員に向けたものだ。
今後は?
同店2階の屋外テラスで行えるジンパは、月間180人ほどの利用がある。ジンパの予約は現在店頭のみとなっているが、今後はインターネットでの予約を可能にする予定。今以上に手軽に予約ができるようにするという。
セコマの上村万里菜さんは「取り扱ってほしい商品など、希望をぜひ意見箱を通して伝えてほしい。前向きに検討し、お客様に喜んでもらえる店舗づくりをしていきたい」と話した。
◇セコマ開店により生協にも変化
昨年7月のセイコーマート北海道大学店開店以後、近隣の生協店舗にもさまざまな変化が生じた。北大生協は、このような変化をどのように捉えているのか、また、これまでにどのような対応をしてきたのか。
分散で混雑緩和
セコマ北大店のすぐ向かいに立地する生協の中央購買では、客数が半減したという。だが、セコマ開店が生協店舗にもたらしたのは、デメリットばかりではない。
もともと中央購買だけでは店舗付近の理学部や文系学部の学生らをはじめとする需要に対応しきれていなかった。生協利用者からは、セコマ開店のおかげで同購買の混雑が緩和されたとの喜びの声が上がっているという。また、中央購買と同じ建物内に店舗を構える「コップパン」では、同建物の混雑緩和により利用しやすくなったとの理由から、セコマ開店以後、売り上げが向上した模様だ。
生協の変化
セコマ開店以後、同購買においては、客数減により飲料や食品の販売数が減った。これはセコマ開店によってコンビニの役割がセコマと生協とに分散されたためという。それに伴い、同購買では品揃えを見直し、売れ筋商品の販売に注力。観光客の増加などで北大グッズの売り上げは好調だ。
新たな対応が求められたのは中央購買だけではない。もともと同購買における、昼の混雑緩和のためにつくられた文系棟スモールショップでは、セコマ開店によってその役割が小さくなった。そこで、従来は昼のピーク時間が終わる午後1時までの営業であったが、午後2時45分まで営業時間を延長した。また、このような役割の変化を踏まえ、今後は弁当などのみならず、お菓子などの販売も増やしていくという。
「生協は組合員みんながつくるお店」と話すのは北大生協の本間寛さん。セコマ開店以後さまざまな変化があったが、そこに皆の意見を反映させられるのが生協の特徴だという。