特集・北大生が考える学生メディアの今後 【学生メディア三者合同企画・前編】
※本企画は北大新聞、北大生応援メディア・JagaJaga、YouTube・ゆきんこチャンネル。の三者合同企画です。それぞれが独自の観点で座談会の模様を発信します。各記事・動画は本記事末尾のリンクよりご覧ください。
<パネリスト>
櫻井貴文=北海道大学新聞編集部代表、司会進行
ゆきんこさん=ゆきんこチャンネル。(YouTube)
桶智輝さん=JagaJaga編集長
櫻井(以下、櫻):この企画では「北大生が考える学生メディアの今後」と題してそれぞれの活動報告(第1部)と、学生メディアについての意見交換(第2部)を行います。
<第1部:活動紹介>
JagaJaga
櫻:それではまず各メディアの活動紹介を、JagaJagaの桶さんからお願いします。
桶:JagaJagaはウェブメディアです。内容は北大生に関することで、形式はインタビューなど。対象もコンテンツ内容も主に北大生で、北大生に有益な情報などを掲載しています。
2016年5月にオープンし、150本ほどの記事数があります。PV数は累計60万です。
大学非公認で(公認申請はしておらず)、学生10人程度で運営しています。運営とは別に外部ライターが存在します。北大生に広めてもらいたいことなどがある人などに書いてもらいます。北大生の手で作るということを重視しています。運営費は広告などで賄っています。
北大新聞
櫻:続いて北大新聞の紹介です。私たちは旧北海道大学新聞のブランドを引き継ぎつつ、WEB時代の新メディアとして今年4月から、WEBを中心に情報発信を行っています。
大きなイベントでは手分けして取材に向かいます。北大祭も期間中の3日間、総力取材しました。9月の台風・地震では、連絡の取りづらい中、道内外で連携を取り地震発生当日に最初の記事を公開し、1週間程度、情報発信を続けました。
ニュースの他に連載や特集があり、特集では自分たちが興味を持ったもの・学生が興味を持ちそうなものを取り上げます。連載では北大にゆかりのある有名人への取材を行うなどしています。
北大新聞の特色として、企業や有名人への取材など一学生の力では難しい企画の実現に力を入れていることや、災害時の情報発信など公共性を意識した活動が挙げられます。また、記事の公開前には十分な推敲を行って正確な情報発信を目指しています。このほか、北大祭フォトコンテストを主催したり、より親しみを持ってもらえるようサイトを全面リニューアルしたりするなど、メディアの在り方そのものについても模索を続けています。
質問者:JagaJagaとの違いは?
櫻:一言でいうと、「硬い」ということでしょうか。(5W1Hを欠かさないなど)ルールにのっとってやっているあたりが特に。
ゆきんこチャンネル。
ゆきんこ(以下、ゆ):私たちは”ゆきんこ”と”たっち”2人組のユーチューバーです。2018年4月にスタートしました。チャンネル登録は320人で、19,404回再生されました。きっかけは他大学のユーチューバーです。北大にユーチューバーがおらず、”これ、やっちゃう?”と始めました。始めることに関するハードルがYouTubeは低いです。反応もすぐ返ってきます。
今まで、北海道をテーマとした動画を企画・制作しました。例えば、北大総合博物館の食用虫の試食や、キャンパスコレクション(ミスコン)取材、農業女子取材など。北海道に住んでいる人間も”知らなかった”というものを取り上げたいと思ってやっています。自分で体験したことを伝えるというスタイルです。
今後は受験生の知りたいことを取り上げたいですね。理由は動画を使ってサークルなどを紹介する北大生がいないから。どういう感じで活動しているか、動画でやると面白そうだと思っています。
原動力は視聴者の反応です。部屋の中で完結する他のユーチューバーとは違い、アポイントを取って外に出ていきます。
櫻:いずれは顔出しをするのですか?
ゆ:卒業するまでに1500のチャンネル登録を確保して、その時に顔出ししたいですね。卒業後は、企業が許せば(笑)。
<第2部:座談会>
情報発信への抵抗感は?
櫻:意見交換に移りたいと思います。
2011年末に北大新聞が休刊した主な原因はやり手がいなかったことです。関心のある学生はいるものの、なぜか実際にやろうという人が少ないのではないかと思いますが、みなさん、情報発信に対する抵抗感はありますか?
ゆ:抵抗感の塊ですね(笑)。私の場合は見た目もそうだが、発信した情報の誤りやニュアンスの誤伝達に対して、恐怖感はあった。炎上やアンチなど。今も怖いが昔はもっと怖かった。
櫻:JagaJagaさんは何か炎上対策をされていたりしますか?
桶:炎上したもの勝ち、という面はあります。ただ、(コンプライアンス的に)偏った感じの記事は良くないかな、と気にはしています。
質問者(中国からの留学生):日本の学生にとって、学内メディアはどのような受け止めをされていますか?学生運動のイメージはありますか?それとも、無くても構わないくらいの存在ですか?
櫻:1960年代などは、権威に対抗する手段としての性格はあったと思いますが、月日が経ち、その点については変わってきているのではないでしょうか。近年では情報発信への純粋な意欲が、学生メディアのモチベーションになっているのではないかと感じています。
【後編へ続く】
※本座談会の模様は、参加者各自がそれぞれの視点で発信します。記事・動画は以下のリンクよりご覧ください。
JagaJaga:(記事未公開のためトップページ)
ゆきんこチャンネル。:ゆきんこ、超重大会議にお呼ばれされる