学外向け広報誌リテラポプリ 紆余曲折を経て現在へ【学内メディアの今昔】
リテラポプリは北海道大学の研究・人材などを外部に発信するための広報誌である。発行は本学の総務企画部広報課が行っているが、記事作成は複数の部局の教職員から構成された「リテラポプリ企画編集チーム」による。1999年に創刊されてから、現在第60号まで作成されている。年2回発行しており、本学ホームページからも閲覧可能だ。
同誌が誕生したのは北海道大学が法人化する以前の1999年であった。そのため、現在と比べて大学の広報活動に対する意識が低く、学外向けの広報誌も存在しなかった。その中で学外に対する広報活動の必要性を訴える声が上がり、同誌の誕生する原動力となった。
創刊後しばらくの間は年4回の発行が行われていた。しかし2009年、学内の教育組織「北海道大学CoSTEP」が同誌を教材として用いる運びになり、転機が訪れる。
この動きは同組織の教育活動の一環であったが、広報活動を専門としない学生に企画・作成を行わせたため、その手助けに各方面の教職員が大きな負担を強いられた。また同誌が本来の広報誌ではなく教材の役割になってしまったという反省もあり、2013年に見直し期間として一時休刊。同組織の手を離れた。
その翌年に第53号がリニューアル版として発行され、その形を現在まで引き継いでいる。同時に発行頻度も年2回に切り替わった。
同誌は現在、「北海道大学の今を伝える」というコンセプトのもと学外の人を広く対象としている。例えば、同誌を通じて企業が本学の研究活動について知ることで、企業と研究者の結びつきが生まれるケースもある。同誌には本大学の卒業生インタビューや歴史の紹介なども内容として盛り込まれており、様々な層の人に向けて本学の情報を発信するものとなっている。
苦労の歴史を歩んできた同誌であるが、今後の方向性について広報課の野口明広さんに聞いた。「現在の同誌の内容についてプラスの評価は多い。今後も広い層の人に興味を持ってもらえる内容で作成していきたい」と意気込む。